ITパスポート試験 合格体験記
~多くの医師・医療者にも不要の資格!? それでも取った理由とは?~
<目次>
今回は、ITパスポート試験という資格試験を独学にて受けた際の合格体験記になります。案外、以前公開したFP(ファイナンシャル・プランナー)3級の記事へのアクセスが地味に継続していることもあり、過去の資格試験の受験記録を掘り起こしていくことにしました。
ちなみに、ITパスポートは皆さまに一概にお勧めできる試験ではありませんが、受験する方はもちろんのこと、受験するか悩んでいる方や興味のある方にも参考になれば幸いです。
1. ITパスポート試験とは?
ITに関する基礎知識・技術(テクノロジ)に加えて、経営全般(ストラテジ)やシステム開発等のIT管理(マネジメント)の知識を問う国家資格です。ちょっと聞くと難しそうですが、ファイナンシャルプランナー(FP)3級のような広く浅い、共通的基礎知識を問うものになります。
実際には、IT資格(情報処理技術者試験)の中では初級・入門編になります。情報処理技術者試験という枠組みの中でいうと、簡単な方から順に、ITパスポート、情報セキュリティマネジメント試験、基本情報技術者試験、応用情報技術者試験、高度(複数あり)となります。いずれも国家資格です。ITパスポートと情報セキュリティマネジメントはITを利活用する者という枠組みに入れられています。ITパスポート試験の対象はあくまでも利用したり、活用したりする側であり、本当のスタートは基本的な知識や技能を問う基本情報技術者試験からだと個人的には考えています。
(出典)行政独立法人 情報処理推進機構ホームページ
ITパスポートも国家資格ですが、業務独占資格ではありません。医師免許はもちろんのこと、宅地建物取引士(宅建士)のような独占業務はありません。
内容の深さとしてもITパスポートの程度であれば、興味があれば普通の時事本で自然と学べそうな内容です。就活に使えるという主旨の発言をする雑誌等も見かけますが、正直言って分かりません。
私の認識では、資格としてITパスポートは特に役立たない(勝手に本などで好きに学べばよい/自然と学んでいる)、基本情報技術者(以下、基本情報)は新卒や業界未経験なら取っておいても良い、応用情報技術者(以下、応用情報)は転職やスキルアップのため取っておいてもよい、高度情報処理技術者はすごいといった印象です。もちろん、応用情報を資格として持っていなくてもバリバリに仕事をしている人が多数いる印象です。
試験内容
試験内容(学ぶ内容)について少し補足します。試験分野は大きく3つに分かれています。テクノロジ(ITに関する基礎知識)、ストラテジ(経営戦略等の経営全般)、マネジメント(システム開発等のIT管理)に分かれています。出題問題数としては、テクノロジが45%、ストラテジが35%、マネジメントが20%となります。
あくまでも、下記の概念や用語について学ぶのがメインです。
- テクノロジ;基礎理論、プログラムとアルゴリズム、コンピューターシステム(構成要素、ハードウェア、ソフトウェア等)、技術要素(情報デザイン、データベース、ネットワーク、セキュリティ等)
- ストラテジ;企業活動、法務、経営戦略(経営戦略マネジメント、技術戦略マネジメント、ビジネスインダストリ)、システム戦略等
- マネジメント;開発技術、プロジェクトマネジメント、サービスマネジメント、システム監査
これだけみてもピンと来ない方もいらっしゃるかもしれません。当たり前に感じる人もいらっしゃると思いますが、具体例を紹介します。知らないような概念や単語・略語があるか、という指標として流し読みしてもらえればと思います。
テクノロジのハードウェアでは、RAMやROMの違いのようなことを学んだり、ソフトウェアでは、表計算(関数応用)でIF関数を概念的に学んだりします。ネットワークではHTTP、SMTP、POP、NTPというような単語を学んだり、セキュリティでは、様々な種類のマルウェアや暗号化技術(公開鍵、秘密鍵等)を学んだり、データベースではデータの正規化の概念を学んだりします。
ストラテジでは、財務諸表についてさらっと軽く学んだり、サイバーセキュリティ基本法のようなセキュリティ関連法規を学んだりします。さらには、コーポレートガバナンスやコンプライアンスのような話、マーケティングや技術戦略の概念(例:RFM分析、MOT)を概念的に学んだりします。経営管理システムとしてCRM、SCM、ERMというような概念や、クラウドコンピューティングとして、IaaS、PaaS、SaaSというような概念についても学びます(何でも略語にしないでとか感じ始めますが…)。
マネジメントでは、システム開発プロセスの概念を学んだり、その中で要件定義プロセスの概念を学んだり、さらにその中でRFI、RFPというような単語を学んだりします。他にもソフトウェア開発手法として、ウォータフォールモデルやアジャイル開発というような概念を学びます。他にも、工程管理としてアローダイアグラムやガントチャートを学んだり、アローダイアグラムの中で最早開始日や最遅開始日、クリティカルパスというような概念を学びます。
最新の出題範囲は最新のシラバスにてご確認ください。
2. なぜ受験するのか?
どうしてITパスポート試験を受験してみようと考えたのでしょうか。「会社で取るように言われている」というような状況であったり、手当てがつくような状況であれば、学びたいという興味とは別に取得するインセンティブがあるでしょう。取るように言われていて、何も自分自身にインセンティブも興味もなければ、やる気は起きないかもしれません。
医療の例で言うと、勤務時間外に緩和ケア講習会に出席するようにお願いされて、緩和ケア診療加算が取れるというような状況に似ています(インセンティブの受け取り手が取得者本人とは違いますが…)。
正直なところ、ITパスポート試験を受験するかは悩みました。ITパスポート自体が資格として有用だと感じたことはありません。興味本位で学んでいる際に、もう少しベースラインを整えておいた方がスムーズに学べるかもしれないと感じたことがあります。そこでIT系の基本的なことを学び、その質を一定は担保したいと考えて、基本情報技術者試験以上の資格を取りたいと考えがありました。ITに興味があるのは、医療AIやデータサイエンス等の個人的な興味から来ています。一部、過去の読書ログでもそのようなテーマに触れています。
最初はITパスポート試験を受験することは考えていなかったものの、様々な状況が重なった結果、ITパスポート試験から受験をしました。受験した理由は大きく4つです。
現在(2023年4月以降)であれば、基本情報技術者試験から受験したと考えています。基本情報であっても、ITパスポートであっても、問題演習や試験を受けることがアウトプットにもつながると考えています(学びのためのアウトプットと言っても、ブログだけでなはいです)。
私がITパスポートを受験しようと考えたときには、基本情報技術者試験はCBT方式ではあっても、試験日程は大きく年2回で、決められた1カ月半程度の中から選ぶ程度でした。試験日程に合わせて受験をする必要がありました。
一方で、ITパスポート試験はその当時からCBT方式の試験でいつでも受験することができました。しかも、試験会場も都道府県内で10か所程度以上の候補があり、大きな駅の近くの会場もあり、何かのついでにもどこでも受験しやすい環境でした。地方の場合は会場の数・アクセス等もチェックしたほうが良いと思います。
さらに、BOOKOFFに行った際に、ITパスポートの本(栢木先生のITパスポート教室)を200円コーナーで見つけて、「これは読みやすいな~」と買ったことも影響しています。すでに安く本を手に入れたことがサンクコストにもなりました(笑)。
このような状況の中で、ITパスポートを次のステップへの踏み台にしようと考えました。当時、基本情報技術者試験は日程の制約もあるので極力1回で受かりたいこと、さらには、偶然手に入れた本をめくっていくと、私の好きではない略語・単語の概念を学ぶという部分や問題が多いこともあって、途中でステップがあっても良いかもしれないと考えるに至りました。特にマネジメント分野においての単語学習の必要性を感じました。他にも例えば、テクノロジ分野において、データベース上で行う関係演算の中で出てくる「選択」(指定した行を抽出する)、「射影」(指定した列を抽出する)、「結合」(複数の表を一つの表にする)というような、一般的な会話でも使いそうで混同しそうな言葉の定義もしっかり確認できる機会になると考えました。
資格ビジネスという言葉があるように、業務上で特に必須でもないのに資格を取らせることで単なるお金儲けのビジネスになっていたり、天下り先となっているようなものも多数あります。中学生のときの英検にはじまり、大人になってもこのITパスポートやFPなど、医療者になっても心電図検定など、資格ビジネスかなと感じる様々なものがあります。まだ、国家資格なだけマシかもしれませんが…。
この資格に7,500円という受験料を払うのかという葛藤の末、受験料で勉強時間のモチベーションを買うことができて、時間を有意義に使うことができ、初級レベルで知識の大きな「引き出し」をつくる(簡単な全体像を作る)ことができ、具体的なステップが踏めるならということで、後述の試験内容を軽く確認の上、受験することにしました。
比較対象としては難ですが、デキる風に見せかけた意識高い系の異業種交流会、科学的根拠に乏しい自己啓発セミナーのような、本当の遊びにも、後々に役立つ繋がりにもならないパーティに出て、何となく群れるのに時間とお金をかけるぐらいぐらいなら、ITパスポート試験でも学びとしては役に立つかもしれません。自分自身を磨いて「売れる」ものがないのに、「売る」ものを持っているすごい人と釣りあうわけがないとも考えています。もちろん、試験抜きで学ぶだけでもいいかもしれませんし、ITパスポート試験だけでは足りませんが、まずは「売る」ものを学ぶ一歩としてと弱い自分の対処法として利用する言えばいいんですかね。
ITパスポート試験を受験する明確な理由が見つからない場合は、受験することをおススメしにくいと考えています。受験する明確な理由をチェックしてみましょう。
3. 受験申込に向けて
具体的にITパスポート試験についてチェックしてみましょう。受験すると決めたら、早いうちに申込みをして、悩んでどうしようもない時間を減らして、勉強意欲を駆り立てるために使うことをおススメします。
試験の詳細
まずは試験の概要と合格基準を確認しましょう。
<試験概要>
- 試験時間: 120分
- 問題数: 100問
- 出題分野: ストラテジ系(経営全般): 35問程度、マネジメント系(IT管理): 20問程度、テクノロジ系(IT技術): 45問程度
- 合格基準: 総合評価点600点/1000点以上、かつ分野別評価点もそれぞれ300点/1000点以上であること
- IRTによる評価点計算、CBT形式
出題範囲のシラバスも含めて、詳しくは上記ホームページをご確認ください。医学生や一部の医師であれば、CBT方式については臨床実習の前に受験しているので、CBT(PCで問題のストックからランダムに出題)、IRT(難易度によって正解した際の得点が異なる場合の評価)という部分に抵抗はないかもしれません。
受験申込
ITパスポート試験のホームページにて受験申込みを行います。利用者登録をしてから申込に進みます。
受験料は7,500円です。受験要項をはじめ、最新の受験までの流れを必ずご確認ください。
都道府県にもよって異なりますが、私が受験した際には試験会場は10か所以上(試験会場A, B, C,..のようなものも含む)ありました。大きな駅近くのテナントビルのようなところが多くあり、各試験会場ごとに土日がメインながら、平日もやっているなどあります。時間帯も午前、午後、夕方のように3つの時間帯で実施している所が多く、都合の良い場所、日程を選んで受験できると思います。
クレジットカード等があれば、自宅で受験申込みが完結します。3日前までなら、空席がある試験日程・場所への変更もできます。
私は約3週間後の試験で受験申込みをして、予定変更でさらに1週間後の試験日程に変更しました。CBT(いつでも受験可能)ゆえの、変更ができるのは有難いシステムです。
4. 試験傾向チェック
試験傾向・対策を考えるとなれば、まずは過去問をチェックに限ります。当たり前ながらCBT形式の使用中のプール問題は公開されていませんが、過去問が存在します。もちろん、書籍等の過去問題集をチェックしてもよいでしょう。
試験時間については特に意識する必要はないと感じました。10問あたり7-8分程度でした。各自のペースをチェックして、試験当日までに回答スピードを上げる必要性があるかもチェックしておきましょう。
人によって受ける印象や学ばないといけない部分は様々であると思います。私自身は次のような部分を重点的に学ぶ必要性を感じました。
- 単語の概念と略語
- マネジメント
単語の概念と略語は3分野(テクノロジ、ストラテジ、マネジメント)ともに言えることですが、とりわけ、ストラテジ、マネジメントで多く感じました。他にも、マネジメント分野での正答率が3割弱であり、悲惨でした。しかし、読めば何となく正解が推測できる問題もあり、全体の正答率が55%程度でした。マネジメント分野では分野毎の最低点300点/1000点も確保できないという事で重点を置くことにしました。
過去問はストラテジ系(35%)、マネジメント系(20%)、テクノロジ系(45%)に分かれています。各難易度を知る意味でも3分野に目を通して、勉強が必要な難易度かを各自で確認することをおすすめします。
5. 教材選び
段階や状況ごとに学習に適した教材を探してみたいと思います。
書籍選び
今回のITパスポート受験のきっかけにもなった本からチェックしてみたいと思います。結果的には本を安く手に入れたこともありましたが、動画やアプリのコンテンツも見たうえで、いずれにしても全体像を学ぶための教材として本を使うことが私自身には合っていると判断しました。
その際に、問題集を含めて他の書籍もチェックしました。個人的な感想ですので、参考程度にお願いします。
- ITパスポート 合格教本 - 岡嶋 裕史 (著)
読者特典としてスマホで過去問アプリ付きというのが魅力に感じました。教科書として10ページ台ぐらいの各内容ごとに試験問題を解いてみようというコーナーで、確認問題が数問あります。あくまでテキストベースです。
赤下敷きによるキーワード程度を隠すような使い方にも対応しています。
- ITパスポート 試験によくでる問題集 - 岩代 正晴, 新妻 拓巳 (著)
同シリーズのこちらは、よく出る問題集といいつつ、問題を左側に、右側に要点整理と解説があり、問題を軸に要点整理されたような問題集です。
例の教科書を買っていない、かつ全体像が掴めている分野であれば、いつもの勉強の仕方として有力な候補になりそうです。FPの時に似ています。赤下敷きには非対応です。
- いちばんやさしい ITパスポート 絶対合格の教科書+出る順問題集 - 高橋 京介 (著)
各テーマごとの確認問題が多めの教科書といった感じでしょうか。出る順の問題という点も良いと思います。赤下敷きにも対応しています。紙で1冊でバランス型で終えたい人に向いていると思います。
- ITパスポート パーフェクトラーニング過去問題集 - 五十嵐 聡 (著)
とにかく問題を解きたい人向けです。紙面の6回分に加えて、PDF21回分もあります。ダウンロード特典としてスマホ対応の要点整理bookもあるようです。
私は、さすがにここまではいらないというのが正直なところです。過去問でもテーマ等を整理した形で学びたいので一瞬パスかなと思いましたが、すでに例の教科書を手に入れている手前、候補として残しました。
- ニュースペックテキスト ITパスポート [オールカラー図解 これ一冊でインプット&アウトプット] -TAC情報処理講座 (著)
構成は教科書ベースで内容ごとに確認問題があります。問題数は教科書としてはやや多い方です。この本の特徴は何よりオールカラーです。赤下敷きには非対応ですが、ばりばりのカラーが印象的で本屋で手に取った記憶が残っています。
★イラスト図解が多めの教科書
- 栢木先生のITパスポート教室 - 栢木 厚 (著)
各内容ごとに過去問を利用した確認問題がついているという教科書です。見開き数ページごとに数問の確認問題という区切って使いやすい文量ごとの構成です。教科書ベースとしては有難いことに確認問題はやや多めでしょうか。
非IT系でも大丈夫というキャッチコピーもあり、図解が分かりやすいです。猫のイラストが好きですが、個人の好みの問題です。この本が安く手に入ったことが何よりのきっかけです(笑)。 赤下敷きは非対応です。
- かんたん合格 ITパスポート教科書&必須問題(電子版付き)
こちらも教科書ベースで内容ごとの最後に確認問題があるような感じです。教科書ベースで言えば、問題数はやや多め、問題集単体と比べると少なめでの教科書ベースです。イラスト図解は例の本と同じく好みでした。赤下敷きや電子版付きがメリットかと思います。
一冊だけで済ませるなら、候補の一つです。
過去問がテキストで必要か、動画を用いるのかも含めて自分好みの1冊を見つけてみてください。また、学習環境に応じてKindle版も含めた電子書籍または紙の書籍の検討もしてみてもよいでしょう。例えば、帰宅後か就寝までの間に家で学習するのであれば、紙の方がいいかもしれませんが、出先での電車での移動中に学習するのであれば、電子版の身軽さのようなメリットもあるでしょう。
動画・アプリ選び
簡単にITパスポートの試験内容について動画にしているコンテンツもあります。アプリ上での学習コンテンツもあります。類似のコンテンツを覗いてみて判断すればよいと思います。紙の本よりもスキマ時間に使いやすそうなものや、問題集もぽちぽちと解きやすいものなど、紙にはないメリットもあります。
具体的には「ITパスポート」というキーワードとともに探してチェックしていました。その際に見つけたもののうち、実際に利用してみたものの一部を紹介します。
<YouTube>
書籍でも見たシリーズのものになります。もちろん、他のチャンネルもあります。頻出単語についての動画を車を運転している時にPodcastのように流したこともあります。
個人的には、耳から学ぶことよりも目から学ぶことの方が得意であることに加え、この類の動画は時間当たりの情報量が少ないこともあり、本で文字や図から学ぶことが向いていると感じました。他にも、車の運転中のような視覚が占有されている状況が多いわけでもないため、視覚情報をメインにした学習にしました。
<アプリ>
先ほどのYouTube動画を見つけたときに見つけました。過去問の演習がオンラインでできます。Apple Storeで同じもののiPhone用のアプリを見つけて利用していました。ITパスポートと検索すると、類似のアプリもありました。
このアプリ・サイトでは無料で過去問演習をすることができます。広告表示も実用性の問題にはなりません。年度別、分野別、絞り込みで出題、ランダムに出題といった設定があります。とても有難いアプリです。これを見つけたことで、問題集の購入はなしの方針になりました。
6. 試験までに
家に帰った日には少なくとも30分程度勉強することを目標にして、到達目標として問題の正答率を70%程度としました。全体像を掴むということも目標なので、まずは『栢木先生のITパスポート試験教室』を一巡しました。テキストを一巡するのに7-8時間程度かかりました。数ページごとに過去問による確認問題も数問ずつあって、問題も解きながら学びやすいと感じました。
その後は、アプリによる問題演習を軸にしました。学習前の正答率は55%ほどでしたが、テキスト一巡後の60%前半でした。正答率の上昇こそ微妙でしたが、学ぶ前と比べて土台がしっかりして、これは分かる、これは忘れたという境界もはっきりしました。
その後も、やはり単語の概念を覚えたり、略語を覚えたりするのは苦手なので、テキストもメリハリをつけて二巡目をして補完したり、問題演習でマネジメント分野を指定した演習も組み入れたりしながら、学習しました。
最終目標を、ランダム出題の問題演習で70%と決めました。合計で、テキストに費やした時間が10時間程度、問題演習(主にランダム出題)に費やした時間が7-8時間程度でした。
まとめると…
- 最低1日30分は勉強(帰宅した日)
- 目標は正答率70%
- 結果として17~18時間学習
試験日までに受験時の注意等も確認しておきましょう。試験日には、受験票(確認表)を印刷していくと便利です。印刷できない場合は、受験番号等を控えていきましょう。最後の最後でアナログですね(笑)。スマホが試験室に持ち込めないので受験番号等は紙に書き写す必要があります。5類になって対応が変わったかもしれませんが、このご時世からか、マスクの裏に書き込みがないかも確認されました(笑)。
7. 試験を終えて
会場による差はあるかもしれませんが、試験室はPCの並ぶ部屋で快適な環境でした。表示画面の文字の白黒反転等も個人的には好みでした。PCでマウスを用いて選択肢をクリックしていく形です。後で振返るためのチェックをつける機能があったり、メモ用紙・筆記具は会場側が用意したものを使用するので、筆記具も持っていく必要もなく便利でした。
試験の問題内容については守秘義務があるのでお伝えできませんが、試験時間は十分でした。試験時間は120分ですが、見直し込みで90分程度で終わりました。解き終わると早期退出もできました。
最後に「試験終了」ボタンを押すと試験終了です。そこで自動で採点されて得点が分かります。総合得点と分野ごとの得点が分かります。そこで、合格か不合格かが分かることになります(注意書きに最終判定は機構側がするという主旨のことが書いてあったので、そこから不合格に転じる人がいるのか不明です)。自己採点よりも明らかに楽です。
あとは、合格証書が届くのを待ちましょう。過去問ランダム演習の際の正答率の通りで1,000点中700点程度でした。
ITパスポートをはじめ、資格試験の受験を迷った際の判断に使ったり、資格試験も有効活用しながら学んだり、合格したりという一助になれば幸いです。非IT系でも尻込みすることなく取得することができる資格です。また、長期間積み重ねていくものとは別に、時には「初心者になるようなこと」をやってみるのも良いものですね。
今回は基本情報技術者試験への序章として書かせていただきました。時間ができて、気が向いた時に書きたいと思います。力尽きた際にはご了承ください。
本日もお読みくださいましてありがとうございました。
現在のところ、FP2級をはじめ様々な資格試験の合格体験記の公開も検討しています。とりあえず、読者層からしてもFP3級だけはまだ需要あるかもしれないという判断ですが、今後のアクセス・要望等に基づいて検討していきたいと思いますので、よろしくお願い申し上げます。