"Med-Hobbyist" 医学の趣味人 アウトプット日記

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耳で聴く本 ”Audible” 体験記 ~感想・他のサービスとの比較~

耳で聴く本 "Audible"(オーディブル  

~体験記:感想他のサービスとの比較

 

<目次>

 

 

 お待たせいたしました。以前公開した『言語が消滅する前に』の読書ログ(本: 言語が消滅する前に ~人間らしさを取り戻す哲学的対話~)の続きになります。読書ログを通じてAudibleで耳から聴く読書体験をしたことをお話しました。この耳で聴く本のサービスであるAudibleについてお話します。もともと、Podcastが好きでアウトプットの手段として考えた私にとっては、耳からのソースというホットな分野でもあります。

 Audibleについての感想を交えつつ、他の耳から読書できるサービスや読書のサブスクリプションについて比較していこうと思います。聴き放題になったAudibleをサブスクリプション契約するか悩んでいる人の一助になれば幸いです。

 

 

1.Audible(オーディブル

 Amazon.co.jpのオーディオブックであるAudible(https://www.audible.co.jp/についてのレビューです。1月下旬から、月額1500円で12万冊から聴き放題になりました。そこで聴き放題を使ってきました。これまでにトータルでいわゆる書店でも売っている類の書籍で30タイトル以上聴いてきました。その経験をもとにAudibleをレビューしてみたいと思います。

 まず、Audibleに関してはメリットを享受できる人とそうでない人がいるといった印象です。良い点と悪い点は次のようなものが思い浮かびました。

 

良い点

  • からインプット
  • ナレーターの声が良い
  • ペースキーパーになる
  • アプリでの操作が簡単
  • 12万冊ある

悪い点

  • 速読の限界/軽い書籍まで
  • 書籍内の情報が探しにくい
  • 12万冊しかない
  • Audibleになるまでのタイムラグ

 

 それぞれを詳しく解説していこうと思います。

 

 

2.良い点

 良い点についてです。耳からインプットというのは、別体験とも言えます。料理中や掃除中といった家事をしている際や車を運転している際など、画面を見ることが厳しい時間にも、時間を有効に使いながら読書体験ができました。苦手な内容や初めての内容に関しても、音読スピードによってある程度ペースキーパー的に音読で読み進める(聴き進める)ことがしやすかったです。

 また、ナレーターの声も、とても良い声をしており、活舌の面からも聴きやすく、2-3倍速ぐらいまでであれば、とても聴きやすく感じます。特にAudibleでの小説体験は、別次元でした。登場人物によってナレーターも異なり、聴いていて心地よかったです。例えば、流れゆく景色を眺めながら小説を聴くために買うだけでも価値があると思います。また、どのような書籍でも倍速以上にしても容易に聞き取ることができました。

 iPhone上でAudibleのアプリをインストールして聴いていますが、操作性もよく音読スピードもきめ細かく設定することもできます。また、書籍のAudibleのデータをダウンロードしておけば、機内モードや圏外でも聴くことができます。

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Audibleの画面(iPhoneアプリ

 12万冊という点に関しては、悪い点にも挙げたとおり、後ほどまとめて詳しくお話します。

 

 

3.悪い点

 悪い点についてです。音読なので通読するのに時間がかかるということです。音声データ(オーディオブック)として等倍の音読スピードで5-10時間台の物が多い印象です。『言語が消滅するとき』は6時間1分です。1冊聴くのに2-3倍速で2-3時間かかります。小説のようにゆったりと楽しむ書籍であれば、1.5倍速から2倍速ぐらいでも心地よく聴くことができます。一方で、情報収集を目的とする軽い書籍でも1冊読むのに2-3時間かかり、メモしようと思ったキーワード等も少し聞き慣れないときに書き留めにくく感じました。

 軽い書籍までが良いというのも、耳からインプットするからでしょうか。新書ぐらいまでのものであれば、耳からで何かしながら聴くのにちょうどよかったり、心地よかったりしますが、長くなってくると全体像を掴みにくかったり、聴き終わるまでに時間がかかります。飛ばし読みもできません。内容の理解についても、長さについてもそのように感じます。

 また、書き言葉をそのまま朗読しているというデメリットです。後述の『NFTの教科書』のような書籍は、Audibleで聴いても音声としてではなく、書き言葉をそのまま読んでいることやカッコ(引用元等)まで音読することから聴きにくく感じます。1冊あたりの音読時間も長く、全体像をつかむのにも時間がかかり、全体像を掴みつつ聴いていくのは難しく感じました。特に、引用に関する部分で引用元を音声として読んでいるときの耐え難いものがあります。

 小説以外での朗読には少し難点を感じます。前回の読書ログで挙げた『言語が消滅する前に』では、対談形式であるのに、音声は同一で「千葉、…」「國分、…」というように話している点は改善点かなと思いました。それでも聴いていて聴きにくいというほどではありませんでした。また、ナレーションの声は良いのですが、通常の書籍の書き言葉を声にして聞いている感じがする場面がありました。書き言葉を聴いているという点に関しては、Podcastがやっぱり話し言葉として良いと再確認できました。ただし、PodcastだけでAudibleのサブスクリプションを契約するかは悩ましいものです。

 また、後で内容を必要性があって振り返る際に、「この本の真ん中ぐらいで聴いた話のはずなんだけど…」というような際にAudibleでは振り返りがしにくかったと感じました。

 Audible版ができるまでのタイムラグについてです。『言語が消滅する前に』(2021年11月25日出版、Audible版2022年2月10日配信)では、出版からAudible版の販売までに2-3カ月のタイムラグがあります。話題のこの本をAudibleで読みたいとなったときには、そのときのアツい気持ちタイムラグの間冷めてしまうと思います。また、Audible版が販売されるのか分からないというのも難点です。発売のタイミングを待って読む(聴く)のではなく、ふと時間ができて何かを読みたく(聴きたく)なってAudibleで探すというような使い方が向いていると思います。そういう意味でも、前述の『言語が消滅する前に』ぐらいの新書がちょうど良かったのかもしれません。

 

 

4.12万冊で満足!?

 12万冊という点について、これは捉え方によって良い点にも悪い点にもなると感じました。良い点としては、ポッドキャストPodcast)のようなコンテンツを含めてそれなりの数の書籍のAudibleがあり、「どこかの書店で平積みなっているこの本を見たことがある」という程度に書籍があります。人気タイトル一覧、よく聴かれるタイトル、今話題のタイトルを利用していろいろな分野の書籍を好き嫌い言わずに、事前にタイトルを決めずに見つけたものを聴いてみるという手段としてはいいと思います。聴くものがないというような状況はないでしょう。

 一方で、ポッドキャストを含めて12万冊というのは、自分から「この書籍、著者に興味を持ったので聴いてみよう」、もしくは友人に「あの本、良かったよ!」と言われたので聞いてみようというには書籍数が少なく、Audibleが存在しない書籍が多い印象です。また、Audibleになっている本も、ハウツー本や新書程度のあっさりした内容の物が多く自己啓発本がおススメになることが多い印象です。カテゴリーを意識して「政治学、社会科学」などを選んで書籍を探した方が気になる書籍が見つかるかもしれません。また、洋書や一部の和書といったようにAudibleの中にも聴き放題対象外のものもあります。そして、医学書に関しては聴く読書が向いているかはさておき、医学書のような専門書も基本的にAudibleにありません

 ポッドキャストに関してです。ポッドキャストが12万コンテンツの一部を占めており冊数稼ぎの印象を受けます。ポッドキャストに関してはYouTube等の対談・会話と同じく本当の対談・会話であり、自然な話の文体で聴きやすいと感じました。一方で、普通の書籍の朗読をずっと長時間聴いているのは、読書の進捗も遅く感じ、飽きやすいかもしれませんが、ポッドキャストだけでAudibleを契約する必要があるのかは微妙です。

 

 Audibleにある書籍について具体的に調べてみます。例えば、小説でも有名な『君の名は。』は聴き放題の対象です。しかし、私の興味のある原田マハさんの小説の場合は『総理の夫 First gentleman 新版』と『星がひとつほしいとの祈り』の2冊のみです。しかも、この2冊は聴き放題対象外です。『たゆたえども沈まず』や『リボルバー』のような他のタイトルはありませんでした。

 『スタンフォード式 最高の睡眠』のように読んだ記憶のある書籍も読み放題対象でした。『FACTFULNESS(ファクトフルネス)』もAudible版がありますが、これも聴き放題対象外でした。友人が読んだと言っていたベストセラーの『人新世の「資本論」』(2020年9月出版)はAudibleにはありませんでした。

 

 

5.Audiobook.jpと比較

 小説以外だけ、かつ日本語の書籍であれば、Audiobook.jphttps://audiobook.jp/)というような他のオーディオブックサービスを考慮することも良いと思います。聴き放題と聴き放題対象外とがありますが、。月額料金はAudible(月額1,500円)と比べて安く、月額料金は880円になります。また、聴き放題以外の書籍においてもAudibleと比べて安い傾向にあるようです。

 例えば、おススメに表示されていたひろゆきさん(西村博之さん)の『1%の努力』はAudible、Audiobook.jpともに聴き放題対象でした(2月17日現在)。単品では、Audiobook.jpでは1,650円、Audibleでは3,000円でした。また、AudibleでもAudiobook.jpでも、ひろゆきさんの単独著書は3冊ずつありました。Audibleでは『僕が親ならこう育てるね』、『自分は自分、バカはバカ。』があり、2冊とも聴き放題の対象でした。Audiobook.jpでは『無敵の思考』、『働き方完全無双』があり、2冊とも聴き放題の対象でした。

 月に1冊買う時点で、サブスクリプションの方が安上がりです。しかし、聴き放題プランと異なり、月に1冊聴くかどうかという人には、書籍のAudibleの値段によっては購入した方が安上がりです。しかも、月額料金を払うサブスクリプションの解約後と異なり、ずっと手元に残るという点がメリットであると思います。買い切りしたい人もAudiobook.jpの方がお得です。

 

 まとめると、AudibleよりもAudiobook.jpが向いている人は次のような人でしょうか。

 

Audiobook.jpに向いている人

  • ビジネス書だけを聴く人(ポッドキャストや小説などは聴かない人)
  • Audibleの月額1,500円は高いという人(Audiobok.jpは月額880円)
  • 単品で安く買いたい人



6.Kindle Unlimitedとの比較

 耳で聴くことという枠の外に目を向ければ、Kindle Unlimitedのようなサービスがサブスクリプションであります。200万冊はあると言われています。漫画や写真の多い雑誌等の視覚的な情報がメインとなる媒体はこちらでしょう。

 対象の書籍の違いを少し調べてみます。先ほどのAudibleとAudiobook.jpで比較に用いたひろゆきさんの書籍を調べてみます。Kindleで購入可能なものは複数ありますが、Kindle Unlimitedで読み放題の対象外でした。読み放題の対象が、書店に並んでいないような書籍で、薄い書籍漫画のようなものが多い検索結果でした。

 他の読んだことがある書籍で調べてみます。天羽健介さんらの『NFTの教科書 ビジネス・ブロックチェーン・法律・会計まで デジタルデータが資産になる未来』という書籍です。メタバース等でも考えるべきネット上の著作権・所有権のような非代替性トークン(NFT)のお話です。Audibleでは聴き放題ですが、Kindle版はUnlimitedの対象外でした。一方で、「NFTの教科書」で検索すると、これ以外は書店で目にした記憶がないような『【ネコでもわかるNFTの教科書】: ブロックチェーン技術?デジタル資産?徹底解説します』(購入時300円)というような書籍が多数でした。

 

 読んでみたい本は通常のKindle版にて購入、さらにプラスαとしてKindle UnlimitedやAudibleを使いたいと感じました。Kindle Unlimitedに比べるとAudibleの方が、書店に並んでいる本(漫画や雑誌を除く)を聴くことができるように感じました。

 

Kindle Unlimitedが向いている人

  • Kindle Unlimitedにある雑誌/漫画を読む人
  • 読みたい本が決まっていない

 

 上記のように感じました。Kindle Unlimitedにある雑誌を定期購読、もしくはUnlimitedにある類の漫画(メジャーではないと考えられる漫画)を読んでいる人には向いていると思います。読みたい本が決まっていないというのは、書店で見かけたあの本を読んでみようとか、〇〇さんに薦めてもらった本を読んでみようとかではなく、Kindle Unlimitedから探すというような感じです。

 

 

7.私なりの結論 ~いったん解約します~

 私なりに、Audibleが向いている人を考えつつ、私なりの結論を出してみたいと思います。次のいずれかを満たせば、Audibleをサブスクリプション契約しておくことを考えるとよいと思います。

 

Audibleが向いている人

  • 読む本を決めていない
  • 小説(情報獲得以外の目的の本)を聴きたい人
  • 家事や移動時間が多い人(画面が見にくい人)

 

 私自身は、読みたい小説が見つかったとき、家事・移動などが多く、耳からの情報取得が有意義なときにAudibleを契約するのが良いという考えました。また、過去に書店で平積み等で見たことはあるものの購入に至らなかった書籍を何冊か聴く時間があるときに契約するという考えに至りました。Audibleを聴く時間が少しであれば、YouTubeをはじめとする対談コンテンツ(NewsPicksやRe:Hackなど)を聴くぐらいの時間しかないと感じました。このブログ記事の執筆時(2022年2月下旬)から状況が変わり、書籍の数が増え、読みたいと決めている本がAudibleにある・聴き放題対象である状況になったり、リアルタイムでAudible版が登場するというような変化があれば、私なりのAudibleの導入基準を随時変えて行こうと思います。

 

 Audibleを体験してみないと分からない、耳からの読書体験があると思います。気になるようであれば、ひとまず無料体験(執筆時: 30日間無料)してみて考えてみることをお勧めします。


Audible (オーディブル) はこちら

 本日もお読みくださり、ありがとうございました。