The Most Talked About Articles of 2021 (JAMA)
~米国の死因 第3位COVID-19/コーヒーと頻脈性不整脈の関連~
<目次>
皆さま、2021年はいかがだったでしょうか? JAMAから、「The Most Talked About Articles of 2021」というメールが来ました。各人気記事のトップ10があり、そこから気になったものを取り上げ、2022年のアクセス(求められるブログ記事)について少し触れながら記事にしたものです。
【参考】JAMA Network Journals’ Article of the Year 2021
https://jamanetwork.com/journals/jama/fullarticle/2787553
【参考】Best of JAMA Network Most Viewed Articles 2021
JAMAやJAMA Internal Medicineといった広いジャンルのランキングはコロナ(COVID-19、SARS-CoV-2)関連ばかりがトップ10にランクインしていました。各トップ10のうち、新型コロナ感染症関連以外はたったの1つずつでした(特にコロナと関係がないのはうち1つのみでした)。コロナ関係ももちろん興味深いタイトルのものもありましたが、コロナ以外でトップ10に入る2つに特になぜトップ10入りしたのかという視点でも興味を持ったため、それらを紹介しながら少し人気について考えてみる記事になります。
1.米国の死因第3位:COVID-19(2020年)
JAMAでコロナ関係のキーワードがなくトップ10に唯一入っていたのは”The Leading Causes of Death in the US for 2020”というArticleで、ランキング第2位でした。
米国での死因 2015年~2020年
(出典)JAMA. 2021 May 11;325(18):1829-1830. doi: 10.1001/jama.2021.5469.
2020年の米国の死因にてCOVID-19が3番目に多く345323名であったという文献でした。米国での死因としてコロナが多かったと騒がれる原因にもなった統計結果とも言えます。死因としてのコロナのインパクト、これが人気の理由かもしれません。タイトルにこそコロナ関係のキーワードは入っていませんが、実際にはJAMAではCOVID-19関連のArticleとして分類されていました。
2.コーヒーと頻脈性不整脈の関係!?
次に、JAMA Internal Medicineのランキングからです。こちらもトップ10のうち、9つはタイトルからコロナ関係でした。第5位にとても興味深い内容の論文でした。コーヒーと頻脈性不整脈の関連についての記事です。コーヒーというテーマの人気さも伺えます。
一般的にカフェインの摂取は不整脈と関連があると言われていますが、コーヒーによりむしろ頻脈性不整脈がわずかに少なくなったという驚きの結果でした。
“Coffee Consumption and Incident Tachyarrhythmias: Reported Behavior, Mendelian Randomization, and Their Interactions”
- 1日に飲むコーヒーの量が1杯増えるごとに不整脈(Incidental Arrhythmia)のリスクが3%低くなる
(出典)JAMA Intern Med. 2021 Sep 1;181(9):1185-1193. doi: 10.1001/jamainternmed.2021.3616.
コーヒーを飲めば不整脈が減るという相関関係があるという報告でした。結果もカフェインによって不整脈が増えるという予想に反しており、興味深いものでした。コーヒーと健康に関するテーマは注目を集めやすいのでしょうか。身近に感じる人も多いことも人気の理由かもしれません。
実際にPubMedでcoffee consumptionで検索すれば、コーヒーと高血圧、心血管障害、悪性腫瘍、大腸癌をはじめとする様々なコーヒーと健康との関係性についての文献がありました。コーヒーと様々な健康について、ぜひ検索してみてください。
いずれの人気Articleも、論文のタイトルの内容の対象者が多く、興味を持ちそうな人が多そうなタイトル・内容でした。COVID-19も世界中で影響を及ぼしており、興味を持たない人は少ないでしょう。JAMAの人気論文トップ10からは、皆様の興味を持ちやすい・話題となりやすい内容について考える際のヒントにもなりました。
当ブログの多くは私自身の「なぜ?」、「なに?」などの好奇心をきっかけとしています。いわゆる自分中心の内容が少しでもお役に立てばという視点です。そのため、ブログのテーマは対象となる人は少ないテーマも多いと感じつつも、今後も好き勝手にアウトプットする場所としても使っていきたいと思います。そこから、何か見ていただいた方にも参考になれば幸いです。
【P.S. 当ブログ人気記事 2021】
おかげさまで今年も残りわずかとなりました。アクセスの多い記事はやはり後輩などから質問をもらったことをきっかけとした記事が多く、後は内容のテーマが幅広いものでした。質問に感謝をしつつ、ご紹介させていただきます。
◆第1位◆
◆第2位◆
◆第3位◆
◆第4位◆
◆第5位◆
※最近のアクセス数しかはっきりと分からないためおおよそのアクセス人気になります。コロナ関連を除く。
本日もお読みくださりありがとうございました。2022年も当ブログをはじめ、何卒よろしくお願い申し上げます。