グロービス流 勉強力 ~働きながら学ぶために~
書籍紹介(読書ログ)
グロービス経営大学院、田久保 善彦、村尾 佳子、荒木 博行(著)
久しぶりに読み直してみた書籍の紹介(読書ログ)です。田久保先生は島根大学でのご講演をはじめ、お話を伺ったことのある方もいらっしゃると思います。書籍内でも、いわゆる「ビジネスマン」だけでなく、職種を問わず働きながら学んでいくための基本となるコツのようなものがたくさん凝縮されていると改めて感じたため、紹介させていただきます。
【こんな人におススメ】
- 効率的なインプット、アウトプットに興味がある人
- 普段から学びを継続している人
- フィードバックを活かしたい人
- 振り返りの習慣を取り入れてみたい人
- 読書からの学びを増やしたい人
ビジネスと聞くと短絡的に「金儲けか?」というように悪い印象を持つ方が一定数以上いらっしゃる業界もあるかと思いますが、そういう短絡的なものではありません。生涯学習や職業等において自分自身を高めていくための方法論がまとまっている本になります。また、「勉強を1日に何時間もやれば学びが…」的な根性論的な話や、受験生のように勉強時間が潤沢にあるような環境を前提にしたものではなく、時間がある時でも、少ない時間でも、上手に学び続けていくヒントがたくさんあります。
特に時間があまりないときに、学ぼうと思って時間を割いたのにあまり学びになっていないと思ったら、うんざりしますよね。学びがあるからこそ、また学ぼうと思える一面もあると思います。
〈書籍の流れ〉
具体的には、まずは学習サイクルの全体像をつかむ話から始まります。
次に、インプットについての章になります。インプットの仕方として必要性や学びによる2×2の考え方やそれによる読み方の合わせ方、1つのテーマに対して多角的視点(医療で言えば、患者の視点、医師の視点、看護師の視点、理事長の視点、…)による学び方というように、様々な具体的な取り組み方があります。
そして、振り返りについての方法の章となります。振り返りの方法として、他人は知っているが自分の気づいていないことに注目することをはじめとする「ジョハリの窓」の紹介もあります。ちなみに自分と他者、知っていることと知らないことの4通りのマトリックスです。
読み進めていくと、アウトプットについての章になります。アウトプットを苦手とする人は多いと思いますが、思ったことをメモするような第一段階に加え、解釈を加える第二段階について書かれているところがとても参考になると思います。アウトプットの方法についても1対1から多数まであります。
最後は、フィードバックを受けるという章です。アウトプットをしてもやはりフィードバックを素直に上手に受け入れていくことは難しいと感じます。そこでプライドは捨てて、「learn」と「unlearn」を行き来することがとても大切であると再確認できました。自身がアウトプットをはじめても改めて読んでみてみる大切さを感じました。他にも、フィードバックを押し上げるのはアウトプットの質ということで「リーンスタートアップ」を用いて制限時間内でアウトプットの質を高めていくというのも書籍内で言語化されて、腑に落ちた感じがしました。
ぜひ、働きながら学びを続けていきたいと思う人は手に取ってもらえれば、既知のことであったとしても上手にまとまっており、言語化されており、役に立つことがあると思います。
勉強力の他にも、ビジネス基礎力、リーダー基礎力といった一連のシリーズもあります。
本日もお読みくださりありがとうございました。
今回取り上げた書籍です。アマゾンの読者レビューをはじめ、気になる方はチェックしてみてください。