医学生からはじめる アウトプット日記

医学生のうちにはじめてみたいということで始めてみたブログです。体験のシェアや、日常の医学に関連する疑問の「なぜ」・「なに」を大切にアウトプットする場としても使いたいと思います。少しでもお役に立てば幸いですが、自己責任でお願いします。また、内容に関しては自身の所属等とは一切関係ありません。

私の初期研修病院選び(振り返り)

初期研修病院選び

~私の初期研修先の決定までを振り返って~

 

 勉強会サークルの設立や活動を支えてくださった先生と偶然にも学外でお会いし、6年生の今だからこそ記憶が鮮明なうちに残せるものを書き残して後輩へ伝えてほしいと言われました。このブログをはじめたきっかけは「やって良かったと思う勉強法」についてでしたが、今回は先生とお会いしたのをきっかけに「研修病院選び」について書いてみることにします。(その後、後輩からも質問を頂きました)

 国家試験の結果発表を終えて、この時点での振り返りとして研修先病院を実際にどのように探してきたかを紹介するものです。初期研修病院を探すうえで私自身がどのように考え、どのような点を見てきたかを紹介します。 

 

 僕自身は、初期研修においてファーストタッチをしっかりとできるようになりたいという希望や、BPSモデルのB(Bio)の部分をとりわけしっかりと研修したいという希望、家庭環境やこの先の進路から、救急や内科をしっかりとやれる病院を探すことにしました。まずは、皆さんも初期研修における軸となる目標をみつけると病院探しに良いかと思います。

 それは、将来どのような医師として活躍したいか(診療科だけでなく、どのような夢や目標があるか)によって、初期研修における目標を考えるようにしました。

 

 では、具体的にどのように探したのかを紹介します。まずは、データ的な部分からある程度の絞り込みをかけました。

 

<絞り込みの際の条件>

・立地、地域
・給与、賞与(ボーナスの有無も)
・宿舎の有無(安くて満足できる宿舎があれば、実質給与UPのようになる)
・当直回数(データ上)、当直時間帯(準当直、当直)
・救急車の台数、何次救急か(どのような疾患がみられるか)
・診療科、先生
・カリキュラム
・同期の人数
・出身校
・(お世話になった先生からのおすすめ・ご縁)
・(宗教、思想)


 大学病院と市中病院に関しては、初期研修での目標や、上記条件で絞り込みを行うと自然とある程度決まってくると思います。また、大学病院でも希望の診療科がないこともあるので、はじめから私は大学病院だけを候補にするとか、市中病院だけを候補にするということはありませんでした。

 

 カリキュラム(表の系統だったプログラム)は、たすき掛け先をはじめ、チェックするのは言うまでもないと思います。救急車の台数というのはあくまでも目安ですが、初期研修医の人数に対して救急車が来なければ、そもそもファーストタッチは厳しいと思います。さらには、診療科に自分自身の好きな診療科・興味のある診療科があるかというのは大きな指標になりました。
 立地(地域)に関して、本人だけでは決まらない面もあるかと思います。地域枠はもちろんのこと、家族・パートナーとの関係性などによっても絞られてくることと思います。給与に関しても、独り立ちして病院の近くに住むことができるかをクリアしているかを考えることができればよいと私は考えましたが、人それぞれのバランスがあると思います。

 出身校の偏りはその地域性もあるので仕方がないとは思いますが、私自身は様々な大学出身の人が集まる方が刺激が大きく成長しやすいと思ったため、出身校が様々な傾向にある病院を優先しました。地域によって、○○大学系列の病院は見学に〇回以上、学外病院実習で選択した方が良いなどという噂も聞きました。

 

 他にもレジナビにも2回ほど行って、実際にお話を聞くことがありました。研修病院の一覧する本では見逃していた病院を知る機会にもなりました。それ以上に研修医の先生とお話できるところでは、雰囲気を垣間見ることができました。

 

 このような条件からある程度自分が行きたいと思う研修先が絞られてきた後が、初期研修先選びの本番であると思います。現在は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響で十分に見学に行けないこともあると思います。しかし、可能であれば必ず直接見学に行くことをお勧めします。やはり、オンライン説明会で映る部分(多くはデータ的な部分)以外にも大切であると思う部分がたくさんあります。

 実際に見学に行った際には病院全体の雰囲気はもちろんですが、次のような部分を見ていました。また、見学の希望診療科は救急や興味のある診療科を中心にリクエストしていました。

<実際の見学時にチェックするところ>
・研修医の先生の自主性

・上級医の先生から研修医へのフィードバックの有無

・実際に何次救急か

・救急等での研修医のファーストタッチの程度

・救急等での研修医1年目と2年目の違い
→この病院で研修をすれば、2年目にはこの程度ファーストタッチができるという目安になる。

・研修医の雰囲気
→明るい・楽しそうかはもちろん、真面目さが自身と合うか、泥臭いことを皆でやっているか?押し付け合いはないか?等
・研修医室の形態

・休憩場所や食堂/売店、更衣室

・私自身の1つ先輩の学年の研修医の雰囲気が合うか?
 →見学に行った後に、ある程度候補が絞れてきた場合は6年生のときに雰囲気を確認することをお勧めします。また、実際に見学に行った際の研修医の先生とのお話でも

・出勤時間や帰宅時間

・カルテ業務等(サマリー等)のしやすさ・している時間帯(パソコンの台数・場所)

・実際の当直時のお話or見学(忙しさもチェック)

・病院内での研修医向けの勉強会の内容や頻度・時間、参加率や雰囲気等

→究極は自分に合うかということを考えるために、いろいろと見ました。

・見学回数、試験情報(過去問までいかなくてどんな感じであったかも)

※出身大学による採用されやすさに関しては、はじめから明らかな偏りのあるところではもちろん聞きませんでした。

<+α>
・寮の部屋、住居
・建物の新しさ(私自身はあまり重要視していません)
・病院の周りの居住環境(スーパー等)
 →見学中に先輩からお話を聞くことができるときもありました。同世代として必要なものがあるのかという参考にもなりました。

・実際の給料(当直・日直代や残業代の有無含む)
・(病院との連絡)
 →とある大学病院で見学のお願いをしてから、日程の確定までに1週間以上かかったこともありました。
・(どのような有料文献の契約や図書室があるか)

 


 あとは、私自身はこの項目はこの基準を超えたら満足とか、この項目は相関的に上がれば上がるだけ良いとか、バランス付けをしましたが、やはり最後は初期研修での目標に立ち戻って、受験する候補や希望順位を決めました。

 

 

滑り止めは?

 私自身は絞り込みをした後に、見学をして順位付けをしました。他にも、滑り止めとして出身校の大学病院を受けるというような人もいると思います。設定した条件のうち、譲ることができる部分やその程度を考えておくとよいと思います。例えば、希望診療科の有無は譲れないが、地域・立地は譲ることができる(むしろ、郊外へ行くと給料が増えることもあります)、というように自分自身で調節し、過去の人気度(倍率)を見ながら滑り止めになりそうな候補を増やせばいいと思います。

 また、マッチング先が決定すると、留年や国試浪人にでもならない限り、必ずその研修先で研修をしなければなりません。中には、マッチングの際に大学病院を滑り止めとして順位を下の方に書いて、大学病院に研修先に決まりがっかりしていた人もいました。逆に、1次マッチングで決まったことで2・3次マッチングまで考える必要性がなく、精神的な負担を少しでも少なくして国家試験対策をすることができた人もいました。自身の性格等も考慮するとよいと思います。

 

 

実際に見学にいってみよう!

 病院見学の申込方法(メールの文面)や、見学の際の服装など、他にも気になる方はGoogleで検索してみると見つかったり、下記の様な書籍もあります。もちろん、この本やネットのやり方が絶対に正しいひとつの方法ではありません。

 私自身が一番はじめに偶然手に取って参考にした本は『マッチング対策 (シリーズ まとめてみた)』 、天沢ヒロ(著)でした。

https://www.amazon.co.jp/dp/4260024477/ref=cm_sw_r_li_dp_XY8823V7KRXA8GQ8Q75Y

 

 

 他にも試験を受ける病院が決まった後にはTECOMの『ハローマッチング 2020―小論文・面接・筆記試験対策のABC』 にて過去問について調べたりもしました(毎年、出版されている)。

 他にも研修病院の情報としてHokuto residentも参考にしたりしました。

www.hokto.jp

 


最後に
 有名研修病院だから、必ずしも誰にでも良いというわけではありませんでした。確かに有名な先生がいらっしゃる病院もありましたが、それが初期研修プログラムにつながっているとも限りません。

 最後には、おおむね選択肢も絞られて、マッチングの際の順位付けという中で覚悟を決めて思い切ることになると思います。究極的には言葉にはしにくい部分もありますが、直接見学に行って「恋人選び・作り」と同じように思い切って決める覚悟も必要だと思います。5年生ぐらいからでも、大学のカリキュラムが少し大変でも躊躇せずにぜひ見学に行ってみてください。病院見学の方が、普段の大学病院の実習よりも勉強にもなったりします。
 これは私個人の覚書きのようなものですが、1人でも多くの後輩が、よりよい研修先を見つけられる手助けとなれば幸いです。

 

【4月以降に追記】

 今だから感じる大切なことは「2年間を無事に終えることができるかという視点です。あまりチェックしなかったり、楽観視しすぎたりすると痛い目に合うかもしれません。他にも下記の様な点を見学の際にチェックできたと反省しました。

・研修医室などの空調(時間外や休日には空調がつかない)

・当直中の身体拘束と勤務の一致

 (当直室で寝ている時間は勤務外扱いだが、下宿等へは帰れない)

・ERローテと当直時間帯の違い(指導の有無も)

・日直の扱い:プラスの給料?機能した代休制度?

・チーム制と担当医制(休日と言えど、どの程度休める?)

サービス残業の有無と程度

・引継ぎの程度(本当に時間で引継ぎか)

電子カルテの使いやすさや台数(職務後に空いているカルテを探したり、夜に残ってカルテを書いたり)

・当直明けの帰宅時間、帰宅前の業務

・研修中の経験症例のレポートの提出のしやすさや提出形式

・院内の売店や食堂、周りのお店の営業時間(帰宅が遅くなりがちなので夜遅くまでやっているか)

 

【その他参考記事】

 マッチング以外に大学生活でやってきたことを勉強を中心に振り返った記事もあります。少しでも参考になる部分があれば幸いです。

mk-med.hatenablog.com

 

【初期研修病院選び お勧めブログ】

 セレン様の書かれている記事が①から⑥まででとても具体的で読みやすい構成となっております。初期研修先を選ぶ際に失敗してほしくないという思いから、とても参考になるので紹介させていただきます。興味がございましたら是非お読みください。

sedoctor.hatenablog.com