"Med-Hobbyist" 医学の趣味人 アウトプット日記

趣味人"Med-Hobbyist"のブログへようこそ。体験のシェアする場所として、日常の医学に関連する疑問の「なぜ」・「なに」を大切にアウトプットする場所として、こころが温まる場所として、様々なかたちで拠りどころとなるような場所として使いたいと思います。少しでもお役に立てば幸いです。

①勉強に関するやって良かったこと ~大学生活 医学部卒業までを振り返って~

医学部生活勉強に関するやって良かったと思うことを紹介します。

 

<目次>

 

 ちょうど6年生が医師国家試験も終えて1週間ほど経過したころですね。ありがたいことに後輩から質問を頂きました。医学部卒業までの勉強に関してやって良かったと思うこと、やらない方がよかったと思うことを教えてほしいとのことでした。学年が上がってきたことで勉強を意識し始めたのかもしれません。

 どこまで参考になるか分かりませんが、現在(書いているとき)から振り返ったときの個人的な解釈です。勉強とそれ以外の境界も曖昧なため、ある程度以上、勉強法に関連すると思った内容を書いていきたいと思います。

 もしかすると、大学の試験や国家試験に向けての質問かもしれなかったので、その辺りに直接関係する辺りから挙げていきます。これまでSNS上で似たような発信をすることもありましたが、一覧性や保存性の高いブログを開設する機会にもなり本当に感謝しています。

 

1. Medu4をCBTまでに完成

 4年生になってMedu4のメジャー、産婦、小児、マイナー、救急、麻酔、…といった基本的な国家試験対策(公衆衛生、テストゼミを除く)をCBTまでにすべて終わらせました。1日1コマ以上をコンスタントにやっていくことでCBTまでに終えて、QB CBT(当時は紙媒体の問題集がある最後の年)をある程度解くことまで可能でした(1周もしていません)。また倍速再生にタブレットでも対応していた点も時短に有効でした。望んでもなかったのですが、IRT600は取れました。CBTや国試を資格試験と捉えずにそれ以上に目的がある場合は、基礎的な部分に試験対策を増やせばもっと強くなると思います。
 それによって、CBT後に国家試験対策に取られる時間が少なくて済み様々なことに時間を使いやすかったです。またCBT後の国試勉強時間はわずかですが、4年生からずっと同じMedu4のPDFを軸に国試用としての論理的な思考を勉強をしていくことができました。6年生の後半にMECのサマライズ、必修予想講座、直前予想講座、ラストメッセージを予想問題として、Medu4の国試究極マップを基礎の総復習として買って皆に合わせた感じです。MECに関しては大学内での補助有無によって受講していない可能性もありました。皆さんの環境によって判断してください。
 前倒しで勉強するのは国試・大学の試験対策以外の「その時にしかできないことをするため」です。受験勉強の時のようにひたすら前倒しすればいいわけでもないと思います。そして、まとまった期間がないとできないこと(留学、企画、一部の資格試験等)に挑戦するために使うためです

 ※当時、学年に関係なく(CBT前でも国試向けのものが購入でき)、自由に購入できてオンデマンド映像+PDF等ノマド式)で行え、講座もある程度網羅されているものはMedu4だけでした。穂積先生の講義も予備校講義として要点に絞られていて分かりやすかったというのもありましたが、実質選択肢はひとつでした。Q-Assistが誕生し、MECも今ではPDFに対応したと聞くのでPDFに関しては選択肢が増えたと思います。CBT前にMECなどの国家試験用を買うことができるかは分かりません。国試対策という意味では予想問題まで含めた丸暗記ではなく、考えて解けるようになるための基礎知識等の習得にどれかひとつをしっかりやればいいと思います。Medu4の穂積先生の映像講座に対する考え方も良かったですが、PDFの有無にこだわる理由はiPad等の電子機器に集約するためでした(後述)。

 

 

2. 体系的な教材を使う

 学内外の勉強会(例えば、臨床推論、救急、身体診察)や「○○対策講座(短時間)」に参加すると勉強した気になります。もちろん、勉強会で学んだテーマは勉強になっています。しかし、いろいろと参加していると、とっつきやすかったりする同じテーマ(例:胸痛の鑑別)を何度も聞くけど、まったく聞いていないテーマ(例:関節痛の鑑別)があるというようなことが多く起こりました。
 体系的に勉強するには、勉強会をきっかけとして簡単な教材(書籍、動画のシリーズ等)をちゃんと学習することが大切だと思いました。いろいろなところで感じたのが、しっかりと勉強している先輩は勉強会への参加に関わらず、教科書やMKSAP、USMLEも考えている人であればFirst AIDやUWorldのような自学自習用の教材を使ってしっかり勉強をしていると感じました。そして、教科書等の情報の濃さ・信憑性や動画のとっつきやすさも活かして、教材で勉強したことが効率的であったと考えています。

 あくまでも上記は基礎力的な部分や興味のある分野、長期間学習していく物事の勉強に対してです。資格試験(一部、学びのためのきっかけとしているものは好きなようにどうぞ)や大学の試験に向けた試験対策では過去問を解き、必要とされている分野や知識の深さの濃淡、質問形式等を意識した勉強もおすすめします。例えば、正解の白黒がはっきりしていて採点しやすい単語を穴埋めする試験であれば単語を覚える勉強にウェイトをおき、説明させることに重きを置く問題であれば、説明問題になりやすい重要部分の大きな理解と重要なキーワードを意識して対策するでしょう。そして、一部予備校では出るところを教えてくれて覚えることに集中して入学したかもしれませんが、試験対策にしても自分で出るところ分析する能力をはじめ、自分で学び方体得してほしいと思います。

 

 

3. 「スタディツアー」への参加

 2年生のとき、海外(ベトナム)での「スタディツアー」にはじめて参加しました(元々、途上国に興味がありました)。現地の医学生に会い、様々な医療現場を見学し、英語でディスカッションもして、発表するというようなワークショップを通じて、インスピレーションをたくさん得ました。途上国での医療の一般的な医療はもちろん、International SOS Clinicのような医療現場も含め、普段の考え方についても良い影響がありました。その後、NPOのボランティアや活動に長時間・定期的に参加するまでしなくてもインパクトがあると思います。
 特に英語がネイティブではない医学生が英語で医学を学んでいる現場を見て、現地の医学生が英語を用いているところをみるだけでもインパクトが大きく、日本人として恥ずかしくないような人になりたいと日本に帰ってから負けじと勉強する原動力になったと思います。何事にも挑戦あれ!

 この後、ベトナムへは少数民族の村の医療施設建設調査や留学(病院実習)でも在学中にお世話になりました。具体的な話込みでアメリカなんて夢見ていたりしたら、COVID-19でそれどころではありませんでした。もっと日本で学んだ後に行く方がいいとはあまり考えず、行ける時に行くことをおススメします。


→「スタディツアー」(正式名称などは異なる)は、アイユーゴーというNPOにて参加ならびにその後は定期的に実施に関わらせて頂きました。その際の活動の一部が分かるものは以下の通りです。

アイユーゴー通信 第26号 2017/8発行|アイユーゴー

アイユーゴー通信 第27号 2017/11発行|アイユーゴー

 


4. 英語に触れる

 New England Journal of MedicineのCase Records of the Massachusetts General Hospitalをはじめ、気になる文献や洋書の教科書に普段から触れることで、国家試験用にも特に英語を勉強することなくクリアすることもできました。
 もちろん、英語そのものへの心理的な壁が低くなることで、COVID-19はじめ様々な情報にアクセスしやすくなりました。
(英語にまったく壁がないわけではありませんが、個人的に英語に触れる前との比較です。)

 

 

5. 総合診療*との出会い

 前述の渡航をはじめとしたきっかけで途上国の医療に興味を持つ中、3年生のときに「大阪どまんなか」で総合診療に出会いました。ジェネラリストをとても魅力的に思う一面を見つけました。あまり検査ができない途上国でも使える身体診察や様々な疾患を診ることができる辺りがきっかけでしょうか。
 社会と医療のかかわりを考える上で様々な視点へ興味を持つきっかけとなりました。
 また、臨床推論との出会いは、これまで縦割りで学んできた知識を割りでみる視点を与えてくれ、理解が深まりました。

 COVID-19で海外にも行くことができず、臨床推論にさらに興味を持ちました。横切の視点が分かりやすく、そこから自主的に医学等を学ぶ(深堀りする)きっかけにもなりました。臨床推論に興味のある方は、臨床推論もやってみてください。自学自習方法についてはこちらもよければどうぞ。

【参考】臨床推論 症例探し・下調べ ~自学自習や勉強会の開催に向けて~ - 医学生からはじめる アウトプット日記

 *総合診療という言い方が正しいか分かりませんが、「優しいヤブ医者」にならないことを忘れず、医学的なことをしっかりとキープし、科学的・論理的に考え・議論した上であれば、表面的な「思いやり」のようなところを超えて勉強になると感じました。それ以上に、よく総合内科というのかホスピタリストの行うようなセミナー(例:輸液、臨床推論、急変対応)が初期研修実習で一般的に役立ちそうであり、比較的学生にマッチしているのかもしれません。総合診療という枠組み以上にジェネシャリストの広がりとして捉えると腑に落ちる気がします。医学から視点を広げるという意味では総合診療だけでなく、医療経済学やコンピュータサイエンス等のももちろん大切だと思います。個人的には従来の専門医(臨床医)の枠から出ていくきっかけとして身近に感じる部分がありました。

 もちろん、個人的には途上国で役立ちそうというような掴みがありましたが、違う視点からの学びが普段の学びを深める例として、臨床的で一般的に馴染みやすい総合診療を挙げさせて頂きました。

 

 

6. 教育熱心な病院での実習・留学

 教育熱心な病院や診療所での実習(もしくは参加型の見学)を通じて、現場で継続して学ぶ姿勢患者さんとの向き合い方を身をもって体験しました。勉強会ではこのような経験はできなかったので貴重だと感じます。
 ベッドサイドはもちろん、臨床的疑問に対して文献を探すことや机上の通りにはいかない問題を通じて、学習に対する意欲・姿勢も学びました。
 臨床実習型の留学も行きましたが、環境(言語・疾患・人・価値観・システム等)が違う中で教育熱心な集団で参加型の実習ができることが醍醐味だと思います。もちろん、地域医療を初めて知った際のように視野も広がります。

 機会があれば、是非トライしてみてください。2回目は留学で違う国に行きたいとか考えていましたが、コロナで6年生のときはアメリカはおろか、留学どころではありませんでした。見学も留学も準備万端にしてから行くのではなく、機会があるときに掴みにいってみてください。

 

 

7. アウトプット

 学習するにあたって、定着度や理解度を高めてくれたのはアウトプットでした。例えば、臨床推論の症例+解説の作成やYouTube(運営そのものや、パワポの細かいデザインや動画編集の部分ではなく)、文献まとめといったようなところです。勉強会等への参加報告とは異なり、深い学びになりました。

 誤解をしてほしくないのは、アウトプットとして症例集や国試レベルの問題集を解くこともレベルに応じて大切であると思います。そこで生じた疑問をアウトプットすることも勉強になりました。外向けのアウトプットする際には時間をかけすぎず、まずは継続することを第1に1日15〜20分を目安に初めてみると良いと思います。また内容に関係ない作業を増やすとアウトプットの本質を見失いがちでした。

 そして、このブログもアウトプットの場にしていきたいと思います。

 

 

8. iPadへの集約 @勉強

 様々な所へ移動をしながら勉強していく環境を整えるためにiPadやノートPCに統一しました。同じものを紙+電子書籍と両方揃えるなど、家でも外でも、いつでも勉強できる環境を整えました。COVID-19で移動等には変化はありましたが、週末はほとんど都道府県を跨ぎ、外ににいるということが多く、家や大学の決まった机で座って勉強するというのに縛られず、とても便利でした。
 当時からPDFのテキストのあったMedu4を使うことで、PDF+GoodNotes+Apple pencilで国家試験前に重たい紙のテキストを持ち歩く必要もなく、国家試験の直前期にも総復習や調べ物(検索)もしやすく恩恵に授かりました。勉強会のメモもスマホGoogleドキュメントを多用し、様々なものをGoogleドライブにアップして整理していました。
 他にも”Goldman-Cecil Medicine”等の洋書をinkingのアプリに入れたり、病気がみえる等をMedilinkのアプリに入れてたり、電子書籍やDynaMed等も検索しやすくて調べものに便利でした。今では医書.jpやM2plusも良いと思います。

 また、iPad1台をApple Pencil+GoodNotesでPDFをノートとして使い、小さいノートPC(数年前の始めた際にはMECがタブレットでは倍速未対応のためレッツノートRZシリーズ)やiPadをもう1台用意して、動画学習コンテンツを見ることも便利でした。iPadのサイズは書き込みメインであれば、Proの11インチもしくは12.9インチ、お値打ちな無印iPad(10.2インチ)をおすすめします。机で通学含めて持ち運びは苦にならないのであれば、書きやすさ・見やすさは12.9インチでした。決まった机でのノート以外にも1台で済ませるなら11インチが個人的にはおすすめです。大学の集団購入であったMECを含め、取っている全ての講座の動画もiPadで2倍速再生が可能であったなら、視聴用のiPad mini(今は6世代目の7.9インチ)と書き込み用1台でも良いと思います。

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iPadで場所を選ばず学習

 通信環境に関して予備校動画を見ていた当時は主にFuji WiFiSoftbank回線100GB/月でした。2020年半ばから楽天モバイルUnlimitを利用しております。2020年からはZoomが増え、移動中でも双方向性のリアルタイムの動画を見ることができるように通信環境がシビアになりました。楽天モバイルの電波状況的に使えるところで使い、ビル群の合間や建物の中、新幹線などの移動中といった楽天モバイル電波の今ひとつのときにキャリア回線にて使用しています。予備校講義はオンデマンドのバッファーも使える配信方式なので、新幹線車内でも楽天モバイルでも大丈夫かもしれません。また、JALANAの機内WiFiは遅いのでテキスト程度以上は諦めてください笑

【追記】2021年半ばよりdocomo5Gギガホプレミアによりテザリング(インターネット共有)も無制限でエリアも広くきめ細かに使えております。月100GBを超える使用でも通信速度も下がらず、普段の通信を1本しております。Zoomも移動中で途切れることはありますが、比較的快適に利用できています。

※コロナ禍で移動そのものは減りましたが、現地に行かない・直接会わないと分からないこともあり、また移動時間も劇的に短くなるようなことも考えにくく、コロナ禍でも便利でした。

 

 

9. 読書・出会い

 偉大な先輩・先生との出会いはロールモデルになったり、すてきなイベント、本・医学書との出会いは課外活動をしていくときのヒントや新たに興味が湧く分野になったりしました。学生のうちは広く「つながり」も求めて勉強会等に行くのもいいと思います。米国内科学会日本支部(ACP Japan chapter)のStudent Committeeや臨床推論の勉強会等を運営することからのご縁もありました。後輩からもインスピレーションをもらい、感謝しています。

 IFMSAなどの留学生との出会いも異なる環境の人と「つながる」ということで様々な刺激になりました(寮の準備、来日前からのセッティング等は大変だったので、もちろん可能な範囲でも◎)。

 今回は勉強についてなので深くお話はしませんが、「〇〇対策が学べる」というような目の前の損得以上に、勉強会の参加者や留学生との交流でも損得を超えたつながりとても有意義なものであったと思います。

 一見、読書は勉強に関係なさそうでも、意外と関係していると感じます。例として、運営、断り方(やりたいことをやるため)、学習のスキル等、たくさんあります。他にも、本屋の平積みの様々な本や出会った人々のおすすめの書籍を手に取って読んでみることで自分の見たい偏った内容の書籍以外も知る良い機会でした(医学部入学前には、ディベートの賛成・反対の両方を考えることも良かったです)

 もちろん、趣味の写真が活動記録として役だったりもしました。それ以上に医学以前にコーチング(PX2®)の考え方がつながっているのかと思うこともあります。

PX2とは | BWF international 公式ウェブサイト

 

 本当に分からないものです。何でも興味が湧くもの、新たなものにひとまず飛び込んでみてください。

 

 

10.時間管理:Toggle track

 予定(スケジュール)管理は、Googleカレンダースマホのカレンダー、手帳などで管理している人が多いと思います。一方で、実際に時間をどのように使ったのかを可視化することは多くないと思います。しかし、自分自身で使った時間を可視化・客観視することで時間対効果を考えたり、時間配分を考えたりして、生活・活動を見直したりするのに有効でした。
 その際に使用していたiPhoneのアプリが「Toggle Track」です。スマホのアプリを開いて直観的に使うことができます。ある作業を始める際に、そのアプリを開いて再生ボタンを押し、終えた際に停止ボタンを押して、実際に使った時間、時間帯を可視化できます。

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Toggle Trackの操作画面

 アプリに関して詳しくは下記URLをご覧ください。

toggl.com

 時間の使い方(タイムマネジメント)にも役立つと思います。

 

 

 個人的な振り返りですが、お役に立つところがあれば幸いです。

 引き続き勉強に関するやらない方が良かったと思うことも紹介します。

どうぞ、よろしくお願いします。

 

 お読みくださり、ありがとうございました。 

 

 

【続き】やらない方が良かったこと

 主に勉強関連で医学部生活でやって良かったとことの続編として、やらない方が良かったこともまとめました。もしよろしければ、ご覧ください。

mk-med.hatenablog.com

 

【参考記事】マッチングに向けて/勉強会運営の悩み相談

 勉強に関してだけでなく、マッチング(初期研修病院選び)についての回想記事もあります。見学時に何をチェックしていたかなど、気になる方はよろしければご覧ください。

mk-med.hatenablog.com

 

 このブログを見てくださる医学生の中には、勉強会の運営に携わってくださってる人も多いと思います。勉強会の運営で悩み相談を受けることが多く、少しでも参考になる部分があればという思いで書きました。よろしければ、こちらもご覧ください。

mk-med.hatenablog.com